Works18

LE GRAND Accueillir 上北沢M邸 EVERYPLAN増築

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PHOTO  BY  鳥村鋼一:上北沢M邸

      岡田泰治:Le  grand  accueillir

           EVERYPLAN増築

EVERYPLAN社屋増築

ー三角型平面事務所に三角型平面事務所の増築ー





事務所増築

木造

地上2階

敷地面積:1459.49㎡(441.50坪)

延べ面積:  574.33㎡(173.74坪)

内増築面積:  179.83㎡(  54.40坪)


島根県松江市で2011年に設計したEVERYPLAN新社屋(Works11)の増築である。築7年での増築であるが会社の業績が伸びていることと新事業の立ち上げに併せて増築することとなった。既存オフィスは三角型の平面形状で南調整池に大きく開く事務所空間となっている。この既存社屋に対し渡り廊下付きの中庭を連結空間として同じく三角型平面の木造2階建ての増築を行うこととした。連結部分の中庭は外部でのミーティングや休憩に利用する快適な外部空間とした。増築社屋は執務空間も設けるが、会社全体のミーティング空間がメインとしている。この空間は2層吹抜のたっぷりとした空間容量として計画し、薪ストーブやキッチンを、また中央に長さ6mあるミーティングテーブルを設置することで会議のみならずパーティなど様々な使い方が出来るようにした。既存オフィスにで想定していなかった機能を充足しつつ、内観の雰囲気も変えることで、同じ社屋でありながら幾つもの異なる空間を体験できる多様性を生み出した。


エブリプランHP https://www.everyplan.co.jp 

上北沢M邸

ー旗竿狭小地に半地下LDKを持つ上質な住宅ー













一戸建ての住宅

木造

地下1階地上2階

敷地面積:  98.54㎡(29.81坪)

延べ面積:107.76㎡(32.60坪)

施工床面積:126     ㎡(38.12坪)


世田谷区上北沢での住宅。敷地が約30坪の旗竿敷地で、この内竿部分が約11坪あり、残り64㎡(約19坪)に住宅のほぼ全てを建てなくてはならないのだが、旗竿狭小地に建つ住まいの最適解の一つを作りたいと考えた。幾つも案を作り提案をしたところ、最も選ばないであろうと思われた計画を建築主が選んだところからこの宝石箱のような住宅の設計がスタートした。地下に水廻りを設けることで容積緩和を受けつつ、半地下設定のLDKの天井高さをたっぷりとって平面の狭さを高さ方向で補っている。玄関を竿部分に設け1m地盤面より上げ、そこにつながるピアノスペースから上下階にアクセスする構成となっており、このピアノスペースでLDKを俯瞰し、またガラスの階段によりつながる2階個室スペースを垣間見る事が出来る。2階は最大限合理的にコンパクトに各室をプランニングすることで全く無駄のない計画となっている。構造的には建物外周のみ柱を建て、内部の自由度を上げると共に、耐力壁を斜め壁とし採光が損なわれないように、また室内が狭くならないようにした。これがLDKのインテリアを最大限に特徴付ける要素となっている。旗竿敷地のもつ奥行き感を住宅内部でも表現した住まいになったのではないかと思う。


LE  GRAND  Accueillir 

ー宍道湖に浮かぶ結婚式場ー







結婚式場・チャペル・レストラン

鉄筋コンクリート造+鉄骨造

地下1階地上2階

敷地面積:5461.03㎡(1651.96坪)

延べ面積:2863.53㎡(  866.22坪)


島根県松江市玉造温泉近く宍道湖畔に建つ結婚式場である。山並みと湖による宍道湖畔景観の特徴を最大限取り込んだ結婚式場とするのがこの場所に建つ結婚式場としては最低限の回答であるが、それだけでは弱く感じられた。このあたりの宍道湖の水際近景が未整備のため美しくないことやそもそも松江・出雲の人達にとっては宍道湖の風景自体が日常であるため、如何にして宍道湖の良さや景観を再発見できる建築・景観形成が出来るかということを建築的テーマとした。結婚式場という非日常空間と宍道湖畔景観の接続として、建物の湖側に水盤を設けることで足元近景の視線をカットし、宍道湖全体の水面と視覚的にシームレスにつながる室内からの景観を形作ることとした。宍道湖、水盤上に浮かんでいるような室内風景を持つガラス張りのチャペル、宍道湖・水盤につながるパティオをもつ高い天井のメインバンケット、水盤と宍道湖の連続感を味わえるアクアバンケット、平日に同じ空間体験を出来る2階レストランなど宍道湖と水盤に関係づけられた部屋が幾つもある計画となっている。これらの室が水盤により連結された群島・分島のような外観はガラス張りのチャペルが宍道湖に浮かんでいるように見え、更には湖上で夕日がチャペルのガラスを透過してみえる景観を作り出す。夜には水中照明の効果もあり、また異なった夜景観を楽しむことが出来るようにした。道路や周辺から宍道湖畔景観形成をしたのはもちろんであるが、宍道湖と市街地や山並みを本建築空間と組み合わせることで再発見でき、宍道湖の四季折々で表情を豊かさを、時間と共に刻々と変化する景観を、時間が経つのを忘れて眺めていられる建築空間を作ることが出来たのではないかと思う。


 グランアクイールHP http://www.legrand.accueillir.info

レストラン TROIS VOEUX   http://www.legrand.accueillir.info/restaurant